Perfumeの紅白・ももクロの紅白

 3ヶ月ぶりの更新です。
 そういや毎週日曜更新を目指していた時期もありました…(遠い目)だって土日も祝日もないんだもん!俺の仕事!

 言い訳もういいよこんばんはまんちいです。

 いやいや年末ですね。世間ではクリスマスなんて行事もあるそうですが完全スルーですね。もうリア充爆発とかそんな気分すら通り越して、
『深夜イルミネーションを眺めながら「キレイだね」「君の方がキレイだよ」とか言ってる2人の隣で、ヒサヤ大黒堂がイボ痔の辛さを大声で力説してればいいのに』
ぐらいの心境になりました。僕も大人になりましたね。

 さてそんなオモチャ屋やジュエリーショップが儲かるだけの大衆迎合イベントが終わればもう2011年もあとわずか。残務処理や大掃除などやってるうちにあっちゅう間に大晦日、と相成るわけですが、大晦日といえばなんといっても紅白歌合戦ですよね。
 紅白の凋落ぶりが各所で囁かれるようになったのはいつぐらいからでしょうか。人々の音楽の嗜好が多様化し、「みんなが歌える歌」が少なくなったのがその原因とはよく言われます。音楽なんて人によって趣味が異なるのがむしろ当然で「日本製の音楽が成熟期に入った」と前向きに捉えることもできますね。ちなみに僕がかすかに記憶にある昭和60年(第35回)の紅白はこんな感じでした↓

http://www9.nhk.or.jp/kouhaku/history/history_35.html

 かの有名な鈴木健二の「私に一分間だけ時間をください!」生方恵一アナの「ミソラ…」事件、松田聖子郷ひろみ中森明菜近藤真彦のW共演なども話題になりましたが、何といっても曲のラインナップが凄い。9割がた歌える。ハプニング・スキャンダル・放送事故・トップアーティストが一堂に会して知名度高い曲の大盤振る舞い。これならみんな見るよなそりゃ、という感じです。

 さて、ひるがえって今年の紅白。出場者は以下のように決まりました↓
http://www9.nhk.or.jp/kouhaku/artists/index.html
 AKBと韓流ときどきマルモリ、という感じで、椎名林檎と神田沙也加がサプライズでしょうか。ベクトルとしては全く逆方向のサプライズですが。全体的に無難というか「八方丸く納めた」といった感じの選出となっております。

 僕が愛してやまないPerfumeは今年も無事選出。4年連続、もはや常連といった趣です。
 そして今年に入って猛チャージをかけた、ももいろクローバーZは候補に入ったものの惜しくも落選。

 この両者における紅白歌合戦の位置づけについて、今回は私見バリバリで語ってみようと思います。

 Perfumeが最初に紅白に出場したのは第59回から。元々ポリリズムが大衆の耳に届いたのはNHKの環境リサイクルキャンペーンソングに起用された事が大きいわけで、NHK局内でも「俺たちの先見性すげー」的な自負もあったのでしょう。テクノポップリップシンクという紅白には今ひとつ馴染まないスタイルでしたが、割とすんなりと紅白への門戸が開かれた感があります。その後現在テレビで唯一のレギュラー番組「Music Japan」の司会に抜擢され、今に至るまでNHKとの蜜月関係は続いております。
 しかし。
 たしかに紅白への出演は「新人歌手の登竜門」であります。ですが今やPerfumeがその立ち位置にいない事は明白です。Perfumeファンの間では「紅白は正直もういい、むしろファンとより身近に触れ合えるカウントダウンライブのようなイベントを企画・開催すべき」との声が大きい事も事実なのです。くだんの「Music Japan」司会についても現在この番組はほぼAKBかその派生ユニットによるゆるいバラエティ番組と化しており、Perfumeは仕切り役・黒子のような扱いとなっております。毎週Perfumeの姿が見られなくなるのは淋しい限りですがそろそろこの番組はPerfumeにとって「不必要」になっている感は否めません。ただPerfume紅白歌合戦を自ら辞退できるようなアーティストではないのですね。大先輩をさしおいて辞退なんてとんでもない、広島の家族やアクターズの後輩も見てくれてる、自分達が選べるような立場ではない、と考えているはずです。ここがファンとしてもジレンマを感じるところで、紅白出場決定はめでたくもありめでたくもなし、な心境であるわけです。

 続いてももいろクローバーZ。アイドルファンなら誰もが選出されて当然と考えるグループですが今年は選出されませんでした。
 彼女達は今年の目標を改名した春頃から「紅白出場」と定めており、インタビューなどではことあるごとに「今年の目標は紅白」とコメントを寄せておりました。それだけに本人だけでなくファンの落胆ぶりも大きなものでした。発表後の彼女達のブログなどを読んでみると気丈でありながらも落選のショックが端々から見え隠れしており、読んでいるこちらが気を落としてしまうほどです。
 ただ最近になっても本人たちが「衣装で道歩いていても誰にも気付かれない」と自虐的に語るように一般層への広がりはまだまだという感は否めません。当時のポリリズムのように「誰しもがなんとなく知ってる」曲もない。アイドル枠はハロプロですら削られている現状で、本音を言えば僕個人も今年の出場は無理だろうな…と考えていました。あるとすれば紅白は氣志團グループ魂などを突如出演させ「サブカルにも強いNHK」を見せたいところが時々あるのでそちらを期待していたのですが。

 斜陽と言われながらも今なお国民的番組の座を維持する紅白歌合戦。事務所同士の権力の奪い合い、本当に出るべき価値のあるアーティストの辞退、事件や事故を極力避けて「無難」を貫く姿勢。テレビがつまらなくなった理由と紅白がつまらなくなった理由ってほとんど同じなんじゃないかな、なんてことに思いを馳せてしまう年末繁忙期なのです。


蛇足:年内にたぶんもっかい更新する予定ですが今一番聞いてる曲をひとつ。生まれて初めて好きになったクリスマスソングかも知れない。PVの完成度も高いです。

このブログ読むような酔狂な方が知らないはずないですが(苦笑)